2月24日、「令和6年度愛知県学校薬剤師講習会(第2回)」が名古屋市で開催され、くすり教育・啓発委員会から3名が参加しました(参加者数:約500名(オンライン参加含む))。
日薬合同検討会議のメンバーでもあった愛知県学校薬剤師会 専務理事の木全 勝彦氏の講演において、西野 潤一副委員長が登壇する機会を頂き、当委員会で作成、公開している小中高生向け教材について紹介しました。
社会的問題となっているオーバードーズの低年齢化を抑止する上でも小学校でのくすりの適正使用教育が必要と述べ、2023年3月に公開した小学生向けショート動画も放映されました。
西野副委員長はその後のパネルディスカッションにも登壇し、これまでの活動も踏まえ、くすり教育に関して意見を述べました。
また、会場ではブース展示も行い、多くの参加者にお立ち寄りいただきました。
引き続き、学校薬剤師をはじめとする関係者の皆様と連携し、子どもたちへのくすり教育の普及に取り組んでまいります。
豊園 勝志委員長、冨士本 昂二委員、西野 潤一副委員長
一般社団法人 くすりの適正使用協議会(理事長:俵木 登美子)(以下、協議会)は、2025年3月26日、20年ぶりに刷新した新・「小学生向けくすり教育スライド」を公開し、あわせて「くすり教育 担当者のための教材サイト」(以下、くすり教育サイト)をリニューアルしました。
小学生向けくすり教育スライドは、小学校の授業などで幅広くご利用いただくことを目的に制作したものです。2005年の制作・公開後、長く学校等で活用されてきましたが、今回、時代背景にあわせて全面的に刷新しました。刷新にあたっては、(公社)日本薬剤師会、文部科学省健康教育調査官 鈴木 貴晃氏、横浜薬科大学教授(元文部科学省健康教育調査官) 小出 彰宏氏のご協力をいただきました。
小学生向けくすり教育スライドのポイントは以下の通りです。
小学生向けくすり教育スライド 3つのポイント
※小学校保健教科書5種中4種で、薬の使用法などが「発展」「参考」として掲載されている ※※くすり教育サイトから視聴可
本スライドは、特別活動(学級活動)(2)「ウ 心身ともに健康で安全な生活態度の形成」における病気の予防などの題材や体育科保健領域の薬物乱用防止教育における発展的な内容として活用することが考えられ、児童が、自分の健康状態について関心を持ち、身近な生活における健康上の問題を見付け、自分で判断し、処理する力や、心身の健康を保持増進する態度を養うのに役立つと考えられます。
本教材の概要 |
協力:公益社団法人 日本薬剤師会 鈴木 貴晃 文部科学省 初等中等教育局 健康教育・食育課 健康教育調査官 小出 彰宏 横浜薬科大学 レギュラトリーサイエンス研究室 教授 (前文部科学省 初等中等教育局 健康教育・食育課 健康教育調査官) |
制作:一般社団法人 くすりの適正使用協議会 |
対象/形式:小学校高学年(5、6年生) / PowerPoint スライド45枚 |
ダウンロード:くすり教育サイト(https://www.rad-are.com/)より無料で可能 |
くすり教育サイトは、更に活用しやすく、また、くすり教育を行う際の参考情報を入手しやすくするため、5年ぶりにリニューアルしました。リニューアルのポイントは以下の通りです。
くすり教育サイトリニューアル 3つのポイント
協議会では、子どもたちへのくすり教育を推進するため、2000年からくすり教育に取り組み、授業や指導に活用できる教材の無償提供や、くすり教育を行う学校教諭・学校薬剤師、ならびに将来養護教諭を目指す学生を対象とした研修(出前研修)を進めています。最近では現場教育者とのオンライン座談会を定期的に開催しています。
]]>2025年3月5日(水)オンラインにて、第18回くすりのしおりクラブ担当者会議を開催しました。
くすりのしおりクラブ会員社より約160名の方に出席があり、盛況に終える事が出来ました。
事務局からは、サイバー攻撃の経緯や対策、連携資材の掲載状況や活用事例の紹介・外部評価委員会について報告を行いました。
くすりのしおりコンコーダンス委員会からは、2つの事業「くすりのしおりの機能改善」「くすりのしおりの活用推進」における7つのタスクの活動について報告を行いました。
※くすりのしおりクラブ:くすりのしおりを作成している 製薬企業187社が加入(2025年3月時点)
特別講演では、福井大学医学部教授 附属病院薬剤部長の後藤 伸之氏にご講演いただきました。
患者さんへの医薬品情報提供にあたっての様々な課題・問題点とともに、医療者と製薬企業の役割について示されました。
さらに、製薬企業には現場の薬剤師が利活用しやすい環境・仕組みによる情報提供を期待しているとの話がありました。
参加者からは、「日々の業務の参考になる」「AIやDXの活用を考える機会となった」などのお声をいただきました。
『患者への情報提供の現状と課題についてー製薬企業への期待-』
福井大学医学部附属病院 薬剤部 教授 薬剤部長 後藤 伸之
北九州高齢者薬物療法研究会が実施したおくすり相談コーナーで、ポリファーマシー資材「あなたのくすり いくつ飲んでいますか?」が活用されました。
この研究会は、北九州の薬剤師会と医師会が連携して運営されています。
]]>11月21日に開催された北九州市の健康づくり講演会で、ポリファーマシーに取り組む北九州高齢者薬物療法研究会のメンバーでおくすり相談コーナーを担当し、くすりの適正使用協議会様からご提供いただいた「あなたのくすり いくつ飲んでいますか?」のリーフレットを配布させていただきました。
その時の市民アンケートでは100名以上の方が回答され、ポリファーマシーの認知度が不十分なことがわかりました。
「年齢とともに薬剤数が増えていくことに不安を抱えている」との相談もあり、今後の啓発に積極的に取り組んでいきます。
リーフレット配布は市民の方の理解を深めるよい機会になりました。北九州高齢者薬物療法研究会
JCHO九州病院 折口 秀樹さん
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一定数以上の紙資材の入手については、お問い合わせフォームよりご相談ください。
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英語版くすりのしおりを活用していただいている病院よりレポートが届きましたのでご紹介します。
東京逓信病院薬剤部では、外来患者さん・入院患者さんに、くすりのしおりの英語版を使用して外国人向けの説明書を作成しています。
患者さんからは、わかりやすい・助かる・安心できると喜ばれています。
東京逓信病院(東京都)
副薬剤部長 村井 宗正さん
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協議会では、くすりのしおり活用促進のため「病院・薬局でのくすりのしおり活用レポート」を募集しています。(300字程度)
お寄せいただいたレポートは、協議会の今後の活動の参考にさせていただきます。
また、協議会サイト、協議会SNSに掲載させていただくこともあります。
レポートを掲載する場合はこちらから改めてご連絡をいたします。
編集の都合上、文字数の調整や表現の修正をする場合がございますのでご了承ください。
先進医療製品適正使用推進委員会が作成した2つの資材が、大阪府済生会中津病院で活用されています。
「マンガでわかるバイオ医薬品-がん治療薬編」は、これからがん治療を始める患者さん、ご家族の方々にまず知っていただきたいバイオ医薬品の情報を、マンガやイラストを多く取り入れ、読みやすくまとめた冊子です。
「これだけは知っておきたいバイオ医薬品」は、医療関係者向けにバイオ医薬品全般に関する特徴や適正使用の注意点をQ&A形式でまとめたものです。
資材を活用している薬剤部長の萱野勇一郎さんからのコメントをご紹介します。
大阪府済生会中津病院薬剤部では、保険薬局と連携して外来患者さんに、「マンガでわかるバイオ医薬品―がん治療薬編」を使用して、患者さんに説明を行っています。
この冊子は、イラストが多く、わかりやすい言葉で説明があるためバイオ医薬品を導入する際の説明に役立っています。患者さんからはよく分かると評判がいいです。また、国民の健康や医療リテラシー向上のため、非専門職への教育を重視しており、保険薬局の薬剤師だけでなく、薬局事務職員として働いているスタッフにも、直接薬局に出向き、「これだけは知っておきたいバイオ医薬品」を用いて、医療におけるバイオ医薬品の役割と取り扱いに注意が必要なことを説明しています。
保険薬局事務職員からは、「なぜバイオ医薬品を冷所に保管する必要があるのか」など説明がわかりやすいと好評です。
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大阪府済生会中津病院(大阪府)
薬剤部長 萱野 勇一郎さん
資材は無料ダウンロードできます
]]>2024年6月の調剤報酬改定において、特に安全性に関する説明が必要な医薬品が処方された患者さんに、RMP資材を用いた指導を行う事で指導加算(特定薬剤管理指導加算3)を算定できることになりました。
くすりのしおりには、2022年から製薬企業が作成した患者向け資材の連携が進められており、患者指導せんや疾患情報の他、患者向けRMP資材も連携されています。
2024年12月、くすりのしおりの絞り込み機能に、患者向けRMP資材の有無で絞り込む機能が追加されました。
連携資材は、製薬企業が順次くすりのしおりに連携をしていますが、RMP資材の数はまだまだ少ない状態です。
くすりの適正使用協議会はこれからも、くすりのしおりに患者向け資材を連携する活動を続けてまいります。
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一般社団法人 くすりの適正使用協議会(理事長:俵木 登美子)(以下協議会)は、2024年12月末に当協議会のくすりのしおりデータベースに対して行われたサイバー攻撃に関する調査結果、および実施した再発防止策について下記の通りご報告いたします。
なお、同サイバー攻撃によって停止していた『くすりのしおりミルシルサイト』の閲覧サービス、および『くすり教育-担当者のための教材サイト』、以下くすり教育サイト)でのダウンロード機能については、既報のとおり1月17日に再開しています(2025年1月17日付プレスリリース)。
利用者、関係者の皆様には、大変なご不便・ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
1. 調査結果
(1) 経緯と概要
サイバー攻撃の発生と復旧までの経緯の概要は以下のとおりです。
(2) 原因と攻撃手法
くすりのしおりミルシルサイトの脆弱性が原因で、SQLインジェクションという方法でくすりのしおりデータベースが改ざんされたことが判明しました。
2. 再発防止策
本日までに、くすりのしおりミルシルサイトを含むくすりのしおり関連システム、およびくすり教育サイトに対し、以下の対策を実施しました。
3. その他
本件につきましては、警察、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)ならびに関係各所に報告済みです。
当協議会は今後、このような事態が発生しないよう、セキュリティ対策および運用の強化に取り組んでまいります。
公益社団法人茨城県薬剤師会学校薬剤師会と日本大学薬学部薬剤師教育センターが共同制作し、協議会が作成に協力した 小学生向けくすり教育資材「勇者ジョーザの冒険」の動画バージョンが遂に完成し、公開しました!
この教材は、悪の魔王「病魔」にさらわれてしまったくすりの国の姫「カプセリーゼ姫」を主人公「ジョーザ」とその仲間たちがくすりのミッションをクリアしながら助けに行く冒険物語です。
2021年9月にパワーポイント版を公開していますが、今回は登場人物の声の収録を東京アニメーションカレッジ専門学校(東京都新宿区)の声優学科の学生さん達にご協力いただき、動画バージョンとして公開しました。
どちらのバージョンも、くすり教育サイトから一括ダウンロード(無料)でき、利用が可能です。
それぞれの教材についてご覧いただき、くすり教育の授業などでご活用ください。
くすり教育・啓発委員会は、2024年11月19日に東京医療保健大学立川看護学部の2年生114名を対象に、くすり教育に関する研修を実施しました。
今回は、看護学科2年生を対象に開講している「健康教育」の授業の一環として行われました。
研修の前半は鎌田委員(住友ファーマ)から、協議会の活動内容、くすり教育の背景や重要性、医薬品の分類や学習指導要領を解説し、後半は大道寺委員(エーザイ)から、薬を飲む時の注意点を実験も交えながら紹介しました。
その後、少人数の班に分かれて「自然治癒力」と「薬の主作用と副作用」のテーマでグループディスカッションを行い、最後にいくつかの班に中学生を対象と仮定した模擬授業を行ってもらいました。
実施後のアンケートでは、「参加型の研修が良かった」、「実験を通して薬の正しい飲み方を学ぶことが出来た」、「相手の立場や理解度に応じた言い回しの工夫が必要であることを感じた」、などの回答があり、薬の正しい使用方法を理解しそれを相手に正しく伝えることの重要性を、改めて自分事として捉えることができたようです。
今回の研修を依頼された先生からは、「講義・演習を通して、学生は自身を振り返り、新たな発見や気づき、専門職として今後どのような視点や知識が必要なのかなど、さまざまな学びが得られていました」との報告がありました。
くすり教育に関する研修の検討メンバーは、アンケート内容の確認や当日の振り返りを行い、くすり教育の必要性や普及活動に取り組んでいます。
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くすりのしおりが、静岡県立静岡がんセンターの「処方別がん薬物療法説明書」に掲載されました。
静岡県立静岡がんセンターでは、これからがん薬物療法(抗がん剤治療)を受ける、または受けている患者さんやご家族向けに「処方別がん薬物療法説明書」を作成しています。
がん薬物療法(抗がん剤治療)の理解を深め、副作用の対処が行えるように、病気の種類・使用する薬の組み合わせ別に、治療スケジュールや注意事項、副作用とその対処法、医療者に報告する目安などが1冊にまとめられています。
院内で活用されているとともに、病院ホームページに公開し、ダウンロード出来るようになっています。
この度、各説明書の「特に注意を要する副作用」のページに、「くすりのしおりの『この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)』も参考にして下さい」として、二次元コードによるリンクが掲載されました。
オプジーボ療法(第5.1版 2024/11/21作成:静岡がんセンター)8ページ
]]>「処方別がん薬物療法説明書」は、医療者が考える患者さんに必要な情報だけでなく、患者さんが必要とする情報をまとめた情報支援ツールです。
患者さんの理解を妨げる要因として、医療者が各職種で種々の説明書を使用すること、異なる表現(例:吐き気/悪心/気持ち悪さ、など)で説明が重複することなどが考えられ、各職種が共用できる説明書の1本化を目指したのが契機です。
2017年から院内運用し、多職種で1冊を用いた治療説明のほか、複数の療法から選択する際の意思決定の資料や看護師の初期教育の教材などに活用されています。患者さん対象の調査でも、その有用性が評価できたため、多くの患者さん・家族、他施設の医療者も利用できるよう2019年に当院ホームページに公開しました。
医療者の意見を踏まえアップデートしながら説明書の種類を増やしていますが、説明書の内容充実はより細やかな情報提供に寄与する一方、ページ数が増加してしまう側面があります。
インターネットを日常的に活用するなど、昨今の患者さん・家族のICTリテラシー向上に伴い、説明書内で完結するのではなくウェブサイトをリンクさせて内容を整理することを考えました。
説明書の「特に注意を要する副作用」は、生命やQOLの低下に関わる可能性のある副作用を注意喚起すべく、使用抗がん薬の添付文書の「重大な副作用」を患者さんに示すページです。
しかし、記載内容が多いことで印象に残りにくかったり読み飛ばしてしまったりするなどの課題がありました。
くすりの適正使用協議会が運用する「くすりのしおり」は、情報の正確性が担保されている、英語版がある、薬剤によっては追加情報がある、など有用な情報資源になると判断し、リンクとして活用しました。
課題解決の一助となり、説明書のスリム化につながりました。静岡県立静岡がんセンター研究所
看護技術開発研究部 山本 洋行さん
※座談会の様子(皆様に写真撮影の了解をいただきました)
くすり教育の現場の声を教材開発に生かし、教材利用者同士の情報共有を目的とする「くすり教育オンライン座談会」。
12月10日に開催した第19回座談会のテーマは、「薬物乱用防止教室の多職種連携」。経験豊富な先生方、警視庁の方より薬物乱用防止教室(以下、薬乱教室)を開催する際、実際にどのような職種の方とどのような方法で連携をされているのか現場の状況を伺いました。
12月7日に日本大学豊山高校にて薬乱教室を警視庁、東京都薬剤師会を講師に迎え実施。警視庁、東京都薬剤師会の初めてのコラボレーションであったことから、報道機関各社から多くの取材もあった。薬剤師会の先生から正しい薬の使い方と危険性、警察職員から犯罪の情勢から踏まえたその実際の事例を紹介、それぞれの強みを生かした話(情報提供)が可能となった。
ライオンズクラブでは公益財団法人 麻薬・覚せい剤乱用防止センターのDVDをまずは流している。先生たちが作成した寸劇を演じてもらっているが、薬物に手を染める時は心が病んでいる時が多いためストレス解消法の紹介もしている。最近は海外留学で麻薬を勧められるようなケースもあるので、このような薬物の断り方の話も盛り込んでいる。
警察の方と一緒に時間を取ることが難しい為、県内の薬剤師研修会に警察の方を講師として呼んでいる。警察の方が薬乱教室をする際、どのような内容を取り上げているかを共有していただき、参考にしている。学校から警察へ依頼する場合は、直接ではなく学校薬剤師を通じて行うことが多い。
今いる地域では、保護司が薬乱教室を実施することはないが、参加をさせてもらっている。
学校保健会の講師として、警察の方に来てもらっている。
地域の薬乱防止研究会に麻薬取締官の方に来ていただき、レクチャーを受け、その内容を教育現場に持っていく流れとなっている。
県内の中学生で実施している川柳の表彰式に、特別ゲストとして警察の少年課の方に薬乱の話をしてもらったことはある。
薬乱防止のため保護司、警察の方と年1回の会を設けている。その日は高校生と一緒に薬乱防止普及の目的でティッシュを配るなどしている。その他、保健所からの出前授業の申し出がきっかけで栄養士さんと一緒に授業を行っている。栄養士さんから生活習慣、酒、タバコなどの健康の話、薬剤師からオーバードーズ(以下OD)や薬の断り方の話をした。最終的には健康になりたかったら薬物にも手を出さないし、薬を変な飲み方をしないでというのが落としどころとなる。
県内では非行防止教室の中に薬乱教室が入っており、インターネットや闇バイトなどの内容もあわせて実施している。
キャラバンカーに来てもらい、たばこの実物を用いたタールの説明や薬の説明を行った。視覚的なものがあると子供たちの反応は良い。
県内は薬乱教室の実施100%を目指している。高校は警察の方、小中学校は学校薬剤師から説明することが多い。最近は養護の先生からODやエナジードリンクの話をしてほしいと要望を受けることがあり、学校薬剤師が話すことが多くなっている。
他の職種の方と連携を取る際、薬乱防止という目標は一緒だが、アプローチの仕方が変わるため、同じような話をしないよう心掛けている。
学校薬剤師を集めた研修の中で、警察の方、麻薬取締官の方からお話を伺っている。コロナで活動ができなかったことをきっかけに、コロナ後に薬剤師が呼ばれていなかった時期があった。自身は保健所の医師と一緒に薬乱防止キャラバンを実施、その際にタバコの模型や大麻やケシの鉢植えのレプリカを使用し、児童・生徒が聞くだけではなくより身近に感じてもらえるような工夫をしている。
警察でも薬物乱用防止公用車を所有しており、車内には標本などを展示し、子供たちに視覚的に見えるよう工夫している。
学校薬剤師がカバーできないような人たちにどうアプローチしていくのがよいか検討中。フリースクールでは生徒と年齢が近い薬学部の学生などに協力してもらうなど、ボランティア活動として協力してもらえる人を増やしていきたいと考えている。
県内で薬剤師、保護司など様々な方が集まった「薬物乱用防止指導員」というものがある。全体やブロック別に研修会を実施しており、警察の方もくる。最近、保健所で研修会を実施したが、学校薬剤師が授業をしているところを録画し、みんなで鑑賞して感想を述べ合うようなことも行った。最近は学校側からODに関する題材の要望が多く、薬剤師の立場にないと答えられない話も多くなっている。OD自体は犯罪ではなく、違法医薬品でもないので、対応しきれない部分がある。先日はODを実際に診察している医師の話を聞くことができ、どういう対応しているかを勉強することができた。今回は講師を保健所の方が探してくれた。保健所の方は熱心なので、問合せをすることで今後のつながりができるかもしれない。
警察で個別のケースに対応するのは難しいが、もし相談されるのであれば県の少年課、最寄りの警察署の少年係に相談してみたらどうか。現場の先生から声かけがあれば、警察が思っていることを伝えやすいし、逆にその警察の方も新しい発見があるのではないかと思う。
ネット上で薬を若者に飲ませてそれをライブ中継しているような事案がある。救急搬送や死亡事故が起こる前に対策したいと考えている。
地域の薬剤師大会で警察からODに関連して注意喚起があった。薬局は同じ人に薬をたくさん売ってはいけないルールがあるが、あるODが原因で若者が亡くなった事例では、薬を万引きして飲ませていた。万引きは犯罪となるため、店舗側も万引きされないように注意しないといけない。
上記のとおり、参加者間での質疑応答もなされ、今後のくすり教育を実施する上で多職種連携に生かせそうな事例が多数共有されました。
第20回テーマは「OTC検査薬」です。
2025年2月26日(水) 20時開催予定!
この座談会は、くすり教育に携わっている方でしたら参加可能です。ご興味をお持ちの方、座談会へ参加ご希望の方は、ぜひ問い合わせフォームから「くすり教育」を選んでご連絡ください。
この座談会で取り上げてほしいテーマ、悩み事などがございましたらお寄せください。検討させていただきます。
]]>くすりのしおりを活用したharmo株式会社の「harmoおくすり手帳 for Driver」を導入する三和運輸機工株式会社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長 中山 慎)が、国土交通省 令和6年度「運輸安全マネジメント優良事業者等表彰」※を受賞しました。
※国土交通省の運輸安全マネジメント優良事業者等表彰とは
国土交通省が、運輸事業者における安全文化の構築・定着、継続的な見直し・改善に向けた取組を強力に支援するため、運輸安全マネジメントに関し、著しく顕著な功績のあった事業者、団体、個人に対して表彰を行うもの。
「くすりのしおり」を搭載した電子版お薬手帳「harmoおくすり手帳」を活用し、ドライバーの治療継続と適切な服薬をサポートする、運輸業界の健康課題解決のための服薬管理サービス。
「仕事が忙しい」などの理由で服薬を中断することは大きなリスクであり、また服薬により眠気やふらつきなど、運転に影響を及ぼす薬剤もあるなど、ドライバーの高年齢化が進む運輸業界では、服薬管理が重要になっています。
ドライバーがharmoアプリを通じて服薬情報を記録し、会社は開示許可を得て服薬情報をharmoシステム上で管理することで、ドライバーの治療継続の確認や、運転に影響する薬剤の確認を行い、健康起因事故の抑止をサポートします。
半年間実施した実証実験の中では、服薬忘れの低減だけでなく、「飲み忘れた時の対処方法」についての理解度が大きく改善する効果が見られたとのことです。
国土交通省、三和運輸機工、harmoの皆さん
harmoおくすり手帳には、くすりの適正使用協議会が提供するくすりのしおりのデータが搭載され、利用者が医薬品情報を閲覧できるようになっています。
また、協議会作成の資材もリンクされています。
くすりの適正使用協議会は、くすりのしおりが、今後も様々な取り組みを通じてひとりでも多くの患者さんに届き、適正使用を進められる一助になれるよう活動を続けてまいります。
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川崎市議会の令和6年第4回定例会(2024年12月16日)において、岩田 英高議員から、近年のオーバードーズ(以下、OD)の増加や低年齢化が進む現状を踏まえ、教育現場における、より早期からのOD対策や薬物乱用防止教育の実施や関連機関・団体との連携の必要性について質問がなされました。川崎市での取り組みを質問される際に、くすりの適正使用協議会の活動や作成している資材についてもご紹介いただきました。
ご紹介いただいた具体的な主な活動や資材は、以下のとおりです。
岩田英高・川崎市議会議員
※「キーワードで検索」をクリックし「オーバードーズ」で検索の上、
「令和6年第4回定例会 12月16日」を再生
]]>先進医療製品適正使用推進委員会は、薬学生向けのバイオ医薬品動画教材を2022年より公開しています。
現在、世界の医療用医薬品売上高の上位をバイオ医薬品が占めていますが、現在の薬学教育ではバイオ医薬品について系統立てて学ぶ機会が少なく、人材育成の必要性が指摘されています。
動画教材を活用されている湘南医療大学の佐藤淳也教授からのコメントをご紹介します。
]]>湘南医療大学薬学部では、大学3-4年生の2024年度後期「薬物治療学講座」に協議会作成の動画教材を活用しています。
薬物治療学は、薬剤師養成過程の3-4年生で主要科目です。学生は、生理学→薬理学を習った後に、この実際の薬剤選択にあたる薬物治療学を学びます。これが、実習前後の臨床薬学という科目に繋がります。非常に領域が広く、かつ将来の薬剤師としての活動を支える根幹の学問です。
その中で、バイオ医薬品が出てこない授業はありません。教材の中で、「4.医療現場での留意事項と有害反応」「5.抗体医薬品」、「6.バイオシミラー」、「7.バイオ医薬品が用いられている疾患領域とその作用機序」は、薬物治療学で授業内容に豊富に取り込んでいる領域です。
この領域は、授業資料を作る上で、参考になる教科書が少ないのが実際です。コンテンツは、最新の情報をわかりやすく系統立てて説明されおり、学生の理解も深まったのではないかと感じました。なにより、情報の信頼性です。教員もネットからわかりやすい情報を引き出し、教材に利用することがありますが、それに比べる信頼性は、本教材が格段に高いです。
学生が、病院・薬局や企業で活躍するときに、バイオ薬品をみない、触れない、関わらないことは、ないと思いますので、理解を深めてもらいたいと考えています。
湘南医療大学
薬学部 薬物治療学研究室
教授 佐藤 淳也さん
当協議会理事長の俵木が、2024年12月20日に、㈱Kaeマネジメントが主催する、薬局経営者などを対象としたセミナーにおいて、「患者さんのための安全な薬物療法の実践を考える」と題して講演を行いました。
市販後の医薬品安全対策が、薬局など医療関係者によって疑われた副作用症例の報告に支えられて行われており、特に承認後早期の重篤な副作用症例の速やかな報告が重要であること、患者さんに副作用初期症状の第一発見者になっていただくために、患者さんからいつもと違う自覚症状を聞き出す工夫が必要であること、また、そのためには患者さんに医薬品についてよく知ってもらうことが必要で、服薬指導やフォローアップ時にくすりのしおりミルシルサイトを活用いただきたいこともご紹介しました。
2024年12月末に当協議会が受けたサイバー攻撃によって12月31日より停止しておりました、『くすりのしおりミルシルサイト』HPの閲覧サービス、及び『くすり教育-担当者のための教材サイト』でのダウンロード機能につき、本日、1月17日にすべてのサービスを再開しました。
攻撃を受けたくすりのしおりデータベースでは、専門業者による脆弱性への対応を行うとともに、更なるセキュリティ対策を導入いたしました。
なお、サービス停止中にもご案内しておりましたとおり、個人情報の流出は見つかっておりません。
今回のサイバー攻撃とその対応に関する詳細は、追ってご報告させて頂きます。
利用者、関係者の皆様には、大変なご不便をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
一般社団法人 くすりの適正使用協議会(理事長:俵木 登美子)(以下協議会)は、2024年12月末に当協議会が受けたサイバー攻撃によって12月31日より停止しておりました、『くすりのしおりミルシルサイト』HPの閲覧サービス、及び『くすり教育-担当者のための教材サイト』でのダウンロード機能につき、本日、1月17日にすべてのサービスを再開したことをご報告します。
攻撃を受けたくすりのしおりデータベースでは、専門業者による脆弱性への対応を行うとともに、更なるセキュリティ対策を導入いたしました。
なお、サービス停止中にもご案内しておりましたとおり、個人情報の流出は見つかっておりません。
今回のサイバー攻撃とその対応に関する詳細は、追ってご報告させて頂きます。
利用者、関係者の皆様には、大変なご不便をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
協議会が作成、公開しているオーバードーズ資材が、警視庁と東京都薬剤師会が2024年12月7日に日本大学豊山高校で開催した薬物乱用防止教室で使用されました。
警視庁、東京都薬剤師会、日本薬剤師会とくすりの適正使用協議会は、協力して薬物乱用防止の対策を推進する覚書を10月に締結しています。
この薬物乱用防止教室は、警視庁と東京都薬剤師会が共同で実施した初めての教室で、日本大学豊山高校の3年生約500人が参加しました。
市販薬の過量服薬、いわゆる「オーバードーズ」の危険性や違法薬物の身体への影響などが説明されました。
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今年度、日本宝くじ協会の助成を受けて作成したオリジナルお薬手帳について、配布協力をいただいている病院からのコメントを紹介します。
]]>香川県立中央病院では、医薬品の適正使用を通して、医療の安心安全に貢献しています。
特に薬薬連携に積極的に取り組んでおり、退院後も患者さんが安心して薬物療法を継続できるように、薬局薬剤師への橋渡しツールの一つとしてお薬手帳を活用しています。
協議会オリジナルお薬手帳は、
・残薬を書き込める
・かかりつけ医療機関が複数書ける
・かかりつけ薬局が書ける
・くすりの適正使用の案内がたくさんある
など、とても便利ですね。患者さんからも「イラストがかわいい」と喜ばれています。
香川県立中央病院
薬剤部 中島 彰子さん
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病院で実施されている「地域参加型機能訓練」で、ポリファーマシー啓発資材の「あなたのくすり いくつ飲んでいますか?」が活用されています。
]]>当院では定期的に地域の高齢者に対して「地域参加型機能訓練」を行っています。
11月5日(火)山口県宇部市野原地域の「野原まめな会」の皆さんに「お薬とじょうずにつきあおう」というテーマでポリファーマシーを中心に講演を行いました。参加者のほとんどが「ポリファーマシー」という言葉を今回はじめて知り、「あなたのくすり いくつ飲んでいますか?」の冊子を配布し、「ポリファーマシーとは?」という説明から始まり、「ポリファーマシーによりどのようなことが起こるのか?」「ポリファーマシーを防ぐにはどうしたらよいか?」についてお話ししました。
定期的に飲んでいる薬の見直し、かかりつけ薬剤師、お薬手帳の活用方法、生活習慣の見直し、また、薬剤による転倒や転倒による骨折を予防するために各自ができることなどについて具体的に講義し、より興味を持っていただけたと思います。
講演後にはご質問・ご相談をいただきアドバイスを行いました。ポリファーマシーについては、一般の方々にはまだまだ浸透しておらず、どのように解決したらよいのかわからない方も多くいらっしゃると思います。
今回の講演が役に立つことを願っています。
くすりの適正使用協議会から提供された資料を活用することで、わかりやすく、楽しいスライドを作成することができました。また、イラストを交え分かりやすくまとまっている冊子は好評でした。ありがとうございました。他の地域への講演にも積極的に出向き、今後も地域の高齢者の安心安全なお薬の服用のために、活動していきたいと思っています。
医療法人和同会 宇部リハビリテーション病院
薬剤科 田中 さおりさん
11月18日、株式会社法研が開催する健康保険組合事業21研究会において、当協議会の俵木理事長が、「人生100年時代にくすりのこと、知っておいてほしいこと」と題して講演を行いました。
研究会には、東京都内の健康保険組合の保健事業担当者など約50名の方が参加しました。
健康保険組合では、特定健診・保健指導や効果的・効率的な予防・健康づくりなどの保健事業に積極的に取り組んでおり、そのような中で、「重複投薬・多剤投与対策」、「加入者の適正使用」に関する情報提供が行われています。
講演では、患者さんが副作用初期症状の第一発見者になることの重要性、そのための患者さんへの医薬品情報の提供、さらにポリファーマシー対策について訴えました。
人生100年時代ではくすりと上手に付き合っていく必要があります。
各健康保険組合の加入者の方々への情報提供に、協議会から提供している患者さん向け医療用医薬品情報「くすりのしおり」やそれに紐づく患者向け資材、さらに、ポリファーマシーに関する「あなたのくすり いくつ飲んでいますか?」や「妊娠・授乳とくすり」、「子どもにくすりをのませるコツ」などの啓発資材を活用していただけるよう紹介しました。
くすり教育・啓発委員会副委員長の大道寺 香澄氏(エーザイ)の取材記事が、読売新聞オンラインの「教えて!ヨミドック」コーナーに、11月18日付で掲載されました。
「教えて!ヨミドック」は、病気や健康の疑問に、読売新聞の医療サイトのキャラクター、ヨミドックが答えるシリーズで、今回取材されたテーマは「余った処方薬 使用期限と処分の方法は?」です。
友人との薬のやりとりや、余った薬の使いまわし、捨て方、薬が余る原因などについて分かり易く解説しています。是非ご覧ください。
■余った処方薬 使用期限と処分の方法は?(読売新聞オンライン)
なお、同記事は2024年11月10日発行の読売新聞夕刊にも掲載されました。
今年度、日本宝くじ協会の助成を受けて作成したオリジナルお薬手帳について、配布協力をいただいている病院からのコメントを紹介します。
]]>国立病院機構西新潟中央病院の薬剤部では、窓口に「お薬手帳」を配置しています。
また、今年行われた病院祭でもお薬手帳を配布いたしました。
このお薬手帳はカラフルで見やすく、またQRコードからくすりの情報や正しい使い方などが簡単に見られ、患者さんからの評判も良いです。
国立病院機構西新潟中央病院(新潟県)
薬剤部長 平岡 潤也さん
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協議会の広報誌である「RAD-AR News(レーダーニュース)」<2024年12月号/No.133>を公開しました。
今回のシリーズ「俵木理事長がトップに聞く!」は、小野薬品工業株式会社の滝野社長との対談です。小野薬品工業では、小学生や高校生を対象とした出張授業を行っているほか、副作用管理支援アプリ「ふくサポ®」で適正使用を推進しています。対談では、くすり教育の重要性や患者さんが望む情報発信について意見交換が行われました。
今号の構成は以下の通りです。ぜひご覧ください!
目次
薬剤疫学委員会では、過去6年にわたって開催している「製造販売後データベース調査立案のワークショップ」を、11月12日(火)9:30~17:30、明治薬科大学 公衆衛生・疫学研究室教授 赤沢 学氏の指導のもと開催しました。
今年は、初めて東京会場と大阪会場2拠点で現地対面にてグループ討議を実施し、全体討議では東京・大阪をウェブで接続しました。
協議会会員会社11社からの参加者21名に加えて、昨年に続きPMDAから4名、明治薬科大学から2名、計27名の参加があり、東京4グループ、大阪2グループの全体6グループで開催しました。各グループには、薬剤疫学委員会に所属している委員がファシリテーターとして参加しました。
受講者には、薬剤のクリニカルクエスチョン(CQ)を事前に提示して、当日、グループ単位で、CQからリサーチクエスチョン(RQ)を立てて、PICOT(P:Patient(対象患者)、I / E:Intervention / Exposure(暴露 / 投与)、C:Comparison(比較対象)、O:Outcome(アウトカム)、T:Timing(調査の対象期間))について検討し、さらに、使用するデータベースを選定して研究デザインの立案までを実施しました。最後にチームごとに検討結果を発表し、ディスカッションを行いました。
受講者に提示したCQ
【高尿酸血症治療薬】
高尿酸血症治療薬を投与する際に、心血管リスクの発現が、使用歴が長く安全とされている既存の同効薬剤と差があるか?
【SGLT2阻害薬】
SGLT2Iは、従来の血糖降下薬と同様の血糖降下作用を有しながら、CVDのリスクを軽減する薬剤であると考えられているが,メトホルミンを使用しない場合のCVリスク低下に対する効果は確立されていない。SGLT2Iはどの程度CVDのリスクを低減するか。
赤沢教授には、各グループからの発表での講評に加え、特別講義もお願いしました。
最後に、最近の話題として、疫学研究におけるDAG(Directed Acyclic Graph)の活用、研究デザインを可視化し再現性を高めるフレームワークとしてのデザインダイアグラム、Casual Estimandsなど、最新の話題も紹介されました。
終了後、参加した受講者からは成果が得られたとする感想が多く寄せられました。
くすり教育・啓発委員会は、11月1日、神奈川県の小田原足柄下地区中学校教育研究会養護部会からの依頼で出前研修を行いました。
小田原市、足柄下郡の中学校養護教諭からなる養護部会で年1回開催される研修会の中でくすり教育に関することを組み込みたいとの意向から依頼があり、養護教諭16名が参加しました。
講師は豊園委員長(興和)が務め、まずアイスブレイクとしてドミノクイズに参加してもらい、薬の基礎知識を講義し、くすり教育について事例を含めて解説しました。
後半は参加者にペタペタ実験、ジュース実験を体験してもらいながら、くすり教育のプレ授業などをおこないました。
研修を依頼された先生からは、非常にわかりやすい内容で、会員からも大変良かったと多数の意見があったとのコメントを頂きました。
今回の研修により、くすり教育の推進に少しでも役立つことを願っています。
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くすり教育・啓発委員会の西野 潤一副委員長が、10月31日に福岡県福岡市で開催された福岡市薬剤師会 学校薬剤師研修会において「くすり教育の実例と適正使用協議会冊子の活用について」と題して講演を行いました。
福岡市の学校薬剤師約100名が聴講され、くすり教育の実態、学校薬剤師としての取り組み事例(2つの地域の取組みを紹介)、当協議会で提供している小中高生向け教材について紹介しました。社会的問題となっているオーバードーズの低年齢化を抑止する上でも、小学校でのくすりの適正使用教育の必要と述べ、2023年に作成・公開した、新しい小学生向けショート動画も会場で放映されました。
引き続き、学校薬剤師、養護教諭、学校教育関係者、更には文部科学省や地方自治体とも連携し、子供たちへのくすり教育の普及に取り組んでまいります。
セミナーや研修会にて、協議会による小学生向けショート動画の紹介を希望される団体は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。日程や開催形式等をお伺いしたうえで、対応可能な場合はご協力させていただきます。
]]>10月の「薬と健康の週間」に合わせ、薬局でのポリファーマシーの啓発で「あなたのくすり いくつ飲んでいますか?」が活用されました。
]]>毎年テーマを決めて患者さんに情報発信している「薬と健康の週間」で、今年はポリファーマシーを知っていただくため「あなたのくすり いくつ飲んでいますか?」のリーフレットを活用させていただきました。
来局された患者さんに、お薬をお渡しするときに説明しながらお渡ししました。「薬の種類が多いこと」=「悪いこと」ではなく、必要な薬は用法を守って服用することが大切であり、不調を感じているようであればご相談していただきたいとお話ししました。
若い方には、ご家族にお伝えいただくようお願いしました。リーフレットはとても分かりやすく、好評でした。
(一社)ヒューメディカ
梶山みついけ薬局(神奈川県)
薬剤師 高橋 葉月さん
くすり教育・啓発委員会 服薬ケア・コミュニケーション分科会では、薬に関する介護現場での困りごとと、それに対する解説やアドバイスを紹介した「介護と服薬あるあるマンガ」シリーズを作成し、ホームページで公開しています。
さらに、学んだ内容を振り返ることができるよう、「ミニクイズ」を随時掲載しています。
今回掲載した「【粉砕】飲み込めないんじゃ」のミニクイズでは、飲みにくいからと錠剤をつぶしたり、割ったりしている利用者さんにどう対応するかなど、日常生活でよくあるシチュエーションをもとにクイズを作成しています。
クイズの回答には解説もついていますので、知識の整理も兼ねてミニクイズに挑戦してみませんか?
介護と服薬あるあるマンガより
【粉砕】飲み込めないんじゃ
第34回日本医療薬学会年会が2024年11月2日-4日、幕張メッセ国際展示場他と、LIVE配信、オンデマンド配信のハイブリッド方式で開催されました(参加人数:約10,000名)。
協議会では、くすりのしおりコンコーダンス委員会と先進医療製品適正使用推進委員会が合同で、幕張メッセ国際展示場ホールにて、ブース出展を行いました。
くすりのしおりコンコーダンス委員会はブースで「くすりのしおり活用リーフレット」「ミルシルサイト医療関係者向けリーフレット」「くすりのしおりを見てみましょうポスター」を配布し、「外国人患者対応のための英語コミュニケーションマニュアル」の説明を行いました。
また、くすりのしおりに関する「Yes・No」アンケートを実施しました。
くすりのしおりと、くすりのしおりに紐づく患者さん向け情報について、今後もPRしていきます。
国立国際医療研究センター 松井 礼子さん
(ご出演の日本薬剤師研修センターeラーニングコンテンツの記事はこちら)
Q:英語版くすりのしおりは患者さんの役に立つ?
YES 95名
NO 0名
どちらとも言えない 1名
Q:くすりのしおりに患者さん向け資材が紐づいていることを知っている?
YES 2名
NO 70名
先進医療製品適正使用推進委員会は、患者向けバイオ医薬品資材の紹介をしました。
バイオ医薬品ってどんなもの?
これだけは知っておきたいバイオ医薬品
マンガでわかるバイオ医薬品シリーズ
資材監修者:杏林大学医学部付属病院 若林 進さん(中央)
展示ブースでは、93名の薬剤師の方からバイオ資材に関するご意見を直接伺うことができました。
頂いたご意見を参考に、引き続き、バイオ医薬品の適正使用推進のために活動していきます。
また、大学教諭の方には、協議会で作成している学生向けのバイオ教材の案内をしました。
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※座談会の様子(皆様に写真撮影の了解をいただきました)
くすり教育の現場の声を教材開発に生かし、教材利用者同士の情報共有を目的とする「くすり教育オンライン座談会」。
10月16日に開催した第18回座談会のテーマは、「高校における薬物乱用防止教室」。高校の学習指導要領では小・中学生と比較しくすり教育の範囲も広がってくる中、実際どのようなことに重点を置くべきなのか、高校生を対象とする場合の工夫など、皆さんの意見を伺いました。
座談会の冒頭、当協議会から以下の2点について、座談会出席者への情報提供をしました。
10月1日にリリースされたオーバードーズ(医薬品の過剰摂取、以下、ODという)対処法啓発資材の概要について紹介。
10月1日に、警視庁等4団体で薬物乱用防止に向けた覚書を締結した件について紹介
以下、座談会にて伺った意見です。
上記のとおり、実際の薬乱教室の中で活用できそうな事例が参加者の中で共有されました。
第19回テーマは「薬物乱用防止教室の多職種連携」です。
2024年12月10日(火) 20時開催予定!
この座談会は、くすり教育に携わっている方でしたら参加可能です。ご興味をお持ちの方、座談会へ参加ご希望の方は、ぜひ問い合わせフォームから「くすり教育」を選んでご連絡ください。
この座談会で取り上げてほしいテーマ、悩み事などがございましたらお寄せください。検討させていただきます。
]]>第16回国際薬剤疫学会アジア会議および第29回日本薬剤疫学会学術総会が、2024年10月12日(土)~14日(月)に東京大学本郷キャンパスで開催されました。
協議会から、薬剤疫学委員会のデータベース研究の実践活動から得られた研究成果について、口頭発表を1件、ポスター発表を1件行いました。
いずれも、活発な質疑応答が行われました。
薬剤疫学委員会では引き続き、実践的なデータベース研究を進めて行きます。
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東京ビッグサイトで開催された第21回DIA日本年会2024において、10月29日(火)に、当協議会の俵木理事長が座長を務め、妊産婦情報の収集・利活用についてのセッションを開催しました。
村島先生から国立成育医療研究センター妊娠と薬情報センターの妊婦情報の収集事業や研究事業について紹介されたあと、松田氏から、同センターとの共同研究により、同センターの妊婦相談症例データベースについて、必要な情報が一定以上収集されていること、出産児情報の追跡率が高いこと(80%)、実際の妊婦の医薬品曝露に関する実態把握に有用であることが報告されました。
続いて、宮崎氏から、欧米における妊婦情報収集に関するガイドラインが紹介されるとともに、特に日本では妊婦禁忌となっている医薬品が欧米に比べて多く、個々の製薬企業による情報収集には限界があること、リアルワールドデータの活用も含め情報収集方法の検討が必要であることが指摘されました。
最後に、岩井氏から、厚生労働省が進めている「妊婦・授乳婦を対象とした薬の適正使用推進事業」について紹介があり、これまでに妊婦禁忌の医薬品について妊婦を禁忌対象から削除した事例(いわゆる「禁忌外し」)が報告されました。
妊婦や胎児への医薬品の影響については、臨床試験の段階では情報が得られないため、市販後の情報収集が重要です。
ディスカッションにおいては、製薬企業における情報収集は処方医と分娩を担当する産科医とが異なるなどの理由から現実的に困難な実態にあること、情報収集の難しさは欧米においても同様であり、模索が続けられていること、妊娠と薬情報センターのデータベースの活用が有用であるが課題もあることが共有されました。
この問題の主なステークホルダーである医療関係者、製薬企業、行政は、妊婦が適切な薬物療法を受けられるように妊婦情報を収集したいという同じ方向を向いていることが改めて確認され、引き続き議論を進めて行くべきことが確認されました。
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くすり教育・啓発委員会 服薬ケア・コミュニケーション分科会は、昨年の第2回大会に続き、11月3日・4日に福岡県の中村学園大学で開催された「NPO地域共生を支える医療・介護・市民全国ネットワーク第3回全国の集い in 福岡 2024」に参加しました。
実践交流会の「人材育成・教育・啓発」のカテゴリー枠で「介護職を対象とした高齢者の服薬に関する啓発活動について(その2)~ミニクイズ追加~」と題し、分科会で作成、協議会ホームページで公開している「介護と服薬あるあるマンガ」やミニクイズ、地域活動等でのあるあるマンガの活用事例を紹介しました。
アドバイザーである株式会社友愛メディカルの薬剤師 玉井 典子氏と、生活介護サービス株式会社の介護福祉士 山岸 大輔氏を共同演者に迎え、分科会の常山委員(興和)が演者を務めました。
「介護と服薬あるあるマンガ」では、介護現場での服薬に関する実例や、薬剤師からのアドバイスを紹介しており、ミニクイズも含めて引き続き介護職の方を対象としたくすりの適正使用に関するコミュニケーションを図っていきたいとのメッセージを伝えました。
今後も活動を推進していきたいと思います。
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