2021年11月26~28日、第26回日本薬剤疫学会学術総会が慶應義塾大学三田キャンパスにて開催され、当協議会は「妊娠におけるファーマコビジランス-妊娠レジストリを踏まえて-」をテーマにシンポジウムを行いました。

医薬品承認時には妊婦の薬物曝露に関する安全性情報はほとんどなく、市販後の情報収集が重要ですが、製薬企業では十分な情報が収集できていないのが実情です。

一方、国立成育医療研究センター妊娠と薬情報センターでは、2005年より妊婦相談症例のデータベースを構築して妊娠の経過・転帰に関するデータの収集を行っています。

シンポジウムでは、妊婦相談症例データベースの概要、製薬企業及び諸外国における妊婦投与例情報の収集状況、行政の取組みについての講演後、妊婦薬物療法の適正化を考えるうえで妊娠レジストリの有用性や課題について総合討論を行いました。

会場からの参加者も加わり、活発な討議が行われました。
最後に、座長の俵木理事長より、妊婦情報を収集するのは一企業では難しい、妊娠と薬情報センター、行政、医療機関、企業とで「チーム妊婦情報」ができればよいとまとめました。
 

「妊婦におけるファーマコビジランス-妊娠レジストリを踏まえて-」
      座長:俵木 登美子(くすりの適正使用協議会 理事長)
◆国立成育医療研究センター妊娠と薬情報センターでの相談症例データベース概要と実績
  八鍬 奈穂(国立成育医療研究センター 妊娠と薬情報センター)

◆本邦の製薬企業による妊婦症例の情報収集の現状-妊婦情報の収集に関するアンケート調査結果から-
  太田 美穂子(くすりの適正使用協議会 薬剤疫学委員会/武田薬品工業)

◆海外での妊娠レジストリ・妊婦 PVに関する新たな試みの動向
  松田 真一(くすりの適正使用協議会 薬剤疫学委員会/中外製薬)

◆妊婦への医薬品使用に関する情報提供・エビデンス創出のための行政の取組み
  松永 雄亮(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)