コロナ禍により、ワクチンをはじめ感染症治療薬など、国民の薬に対する関心がますます高まっています。
くすり教育・啓発委員会ではコロナ禍を機に、緊急・災害時くすりの適正使用推進チームを立ち上げ、パンデミックや自然災害時における薬の適正使用の推進に関する検討を行っています。

コロナ禍では「受診控え」など薬物治療への影響が出ているケースも報告されています1)
コロナ禍であっても「くすりは正しく使ってこそくすり」です。
想定される不適切事例をQ&A形式で纏めました。不適切な使用は命にかかわる危険性もあります。
既にご存知のことばかりかもしれませんが、薬の適正使用への理解にお役に立ていただけますと幸いです。

処方された薬について不安や悩みがある場合は、薬を処方された医師や調剤された薬局の薬剤師にご相談ください。
また、薬に関する一般的な相談については、以下の窓口でも相談できます。
PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)のくすり相談窓口 03-3506-9457
月曜日から金曜日(祝日・年末年始を除く) 午前9時から午後5時

1)「新型コロナウイルス感染症拡大期における受診意識調査」について(速報版) 健康保険組合連合会

「感染するのが心配で病院に行くのが怖い」、「この程度の症状であれば病院に行くのは控えよう」など、受診せずに自分で何とかしようとしている方いませんか?

ケース1
以前処方された薬が家に残っていた。症状も似ているので、それを飲んで済ませよう。
危険です!

 

薬には使用期限があります。また保管方法も定められています。使用期限を過ぎていたり、きちんと保管できていない場合、効果が弱くなったり、予期せぬ副作用が発症する恐れがあります。また、以前と症状が似ているといっても病因が異なる可能性もあります。自己判断は危険ですので、受診をしましょう。

ケース2
家族(または友達等)が同じ症状で処方された薬を持っているので、それをもらって飲んでおこう。
危険です!

 

同じ疾患や症状であっても、医師は患者さん一人一人のアレルギーなどの体質や身体の状態に応じて適切な薬を処方しています。また、年齢や状態により投与量が細かく定められているものや、体重や血中濃度により投与量を調節しなければならない薬もあり、患者さんごとに適切な用法や用量で処方されています。似た症状だからと言って個人で判断するのは危険ですので、受診をしましょう。

ケース3
薬が足りなくなりそうなので1日3回飲まなければならないけど1回にしておこう。
危険です!

 

薬は臨床試験等の結果を基に日本人に相応しい用法や用量が定められています。医師の指示なく多く飲んでも、減量してもいけません。自分の判断で減量することにより十分な効果が得られず、病状が悪化したり、治癒まで長期間を要することになる可能性もあります。

ケース4
インターネットで自分の症状に効くという薬が販売されていたので、個人購入してみよう。
危険です!

 

薬を製造・販売にするには、厚生労働省や都道府県からの承認・許可が必要です。主成分の製造方法や分量は詳細に規定されており、また添加物についてもその純度などの規格がすべて定められています。当局の許可なく製造・販売されているくすりには危険な成分が含まれていることがあります。医師の診察を受けて、処方された薬を服用しましょう。

ケース5
新型コロナワクチンは打たなければならないの?副反応が怖いから接種しないでおこう。
ワクチン接種のメリット、デメリットのバランスを考えましょう

 

新型コロナワクチンの接種は任意です。ワクチンも薬です。薬には「主作用」と「副作用」があります(ワクチンの場合は「副反応」と言います)。ワクチンを接種することはリスクも伴うことになりますが、新型コロナウイルス感染症の発症を予防し、死亡者や重症者の発生をできる限り減らすことを目的として国が無料で接種を進めているところです。期待される効果(ベネフィット)と副反応の発症の可能性(リスク)の両方を十分理解して、個々に接種を判断しましょう。

ケース6
処方薬が切れたので市販薬で済ませよう。
医師または薬剤師にご相談を

 

市販薬での対処を検討されている場合は、購入する前に処方された医師または薬剤師に相談しましょう。

作成:くすり教育・啓発委員会 災害・緊急時くすりの適正使用推進チーム

 

 

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